いままでに出てきた水虫の症状、趾間型や小水疱型足白癬は、放置すると再発を繰り返し、足の裏の皮膚が厚く硬くなる角化型(肥厚型とも呼びます)に変わっていきます。角化型は水虫が慢性化し、皮膚が老化している高齢者によく見られます。
足の裏の一部、又は全体の皮膚がゴツゴツと厚くなったり、白くカサカサしてひび割れを起こすようになるのが角化型水虫の症状の特徴です。外見的には、白い波が打ち寄せるような模様が不規則に足の裏全体に広がっているように見えます。
かゆみはほとんどありませんが、患部をこするとポロポロと薄く皮がむけたり、乾燥している時は皮膚が細かい粒状に砕けて。足の裏全体が白い粉をまぶしたようになります。
角化型足白癬は、かゆみや痛みを伴うことがほとんどないのでつい放置しがちです。しかし治療を怠ると角層内の白癬菌が徐々に範囲を広げ、ついには非常に治りにくい爪白癬(爪水虫)にまで進行してしまうことにもなりまねません。爪白癬(爪水虫)の患者さんはお年寄りが圧倒的に多いそうで、角化型足白癬に合併しているケースが多いのです。なぜお年寄りに多いのかというと、皮膚の老化がすすんでいる上、永年水虫を放置していたりするため、慢性化していることが原因であるといわれています。